在宅介護

ChatGPTに親の介護を相談していい?プライバシーの線引き

ChatGPTに親の介護を相談していい?プライバシーの線引き
とも
とも
今日はちょっと IT 寄りの話。AI に親の介護のことを相談していいのか、というテーマ。
こまり
こまり
最近ChatGPTってよく聞くやつ?相談していいの?やったほうがいいの?
とも
とも
「やっていい話」と「やっちゃダメな話」がはっきり分かれるんです。線を引けば、深夜の心強い相談相手になります。

深夜2時、親の介護で眠れない。ケアマネに電話する時間じゃない。家族にも言いづらい。

そんなとき、ChatGPT のような AI に相談する人が増えています。実際、24時間いつでも答えてくれる相談相手として、便利な使い方ができます。

ただ、やっちゃいけない使い方 もある。今日はそこを整理します。

こまり

まず大前提:AI に流した情報はどこに行くのか

AIとの会話は、基本的に「自分のスマホの中だけに残るメモ」ではありません。入力した内容は、サービス提供会社のサーバー(データを保存・処理するコンピューター)へ送られます。

AI チャットサービスの仕様はサービスによって違いますが、基本ルールは:

  • 入力したテキストは、サービス提供会社のサーバーに送られる
  • 会話履歴は一定期間保存される
  • 場合によっては、AIの精度向上のために学習データとして使われる

ここを押さえた上で、「何ならOK」「何がNG」を見ていきます。

OKな使い方

① 一般論の質問

「要介護2でデイサービスは週何日まで使えるの?」
「介護保険の自己負担はいくら?」
「認知症の初期症状ってどんなの?」

→ 個人情報を含まない、教科書的な質問。これは安心して使えます。

② 文章の下書き

「ケアマネ事業所に電話で『担当を変えたい』と伝える文章を考えて」
「兄弟LINEで施設入居の相談を切り出す文章を作って」

→ 自分の伝えにくい言葉を整える用途。固有名詞を入れなければ問題なし。

③ 情報の整理

「親の状態:要介護2、認知症初期、ひとり暮らし。在宅介護で気をつけるポイントを整理して」

→ 個人を特定しない範囲なら、「これってどう思う?」を整理する相手としては、とても優秀です。

④ 気持ちの吐き出し

「介護で疲れた。話を聞いて」

→ AI に愚痴を聞いてもらう。これも有効。「人に話せない夜の心の置き場」として使う人は多いです(ただし固有名詞は出さない)。

こまり
こまり
AIに愚痴っていいんだ。聞いてくれるの?
とも
とも
聞いてくれます。判断もしないし、否定もしない。深夜にひとりで抱えるよりは、よっぽど健全な使い方です。

NGな使い方

① 実名・住所・電話番号などを入れる

「父・田中太郎、東京都○○区○○町○丁目、87歳、要介護3…」

→ これはダメ。要配慮個人情報(介護や医療の情報)に個人特定情報をくっつけたら、もし漏れたら大問題。

② 診断や治療判断を求める

「父が朝から呼吸が荒い、何の病気?」
「この薬を飲んでもいい?」

→ AI は医師ではありません。命に関わる判断は、必ず医師・看護師に。緊急時は #7119(救急安心センター)119 に電話を。

③ 法律上の決定を求める

「この遺産分割は法律的にOK?」
「成年後見人を立てる手続きを代わりにやって」

→ AI は弁護士・司法書士ではありません。法律問題は専門家へ。

④ ケアマネや病院の医療スタッフへの「個別ケース」を AI に丸ごと貼る

「父のケアプラン、これを評価して」と全文貼り付ける、など。

→ プランには個人情報が満載です。AI に渡す前に、固有名詞を「父」「ヘルパーA」「○○クリニック」に置き換えて、必要な部分だけ。

安全に使うコツ

イニシャル・伏字を徹底

  • 「父」「母」「義母」「ヘルパーさん」「ケアマネさん」のような匿名表現
  • 住所は「○○県」までで止める、もしくは省く
  • 病名・薬名は一般名のみ

学習データに使わせない設定

ChatGPT には、「会話をAIの学習に使うか」の設定があります。

ChatGPT:(スマホの場合)左上の「☰」をタップ → 右上あたりのプロフィール画像 or 名前をタップ → 「データコントロール」をタップ → 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ

会社の業務には使う前に確認

ケアマネ事業所・介護事業所の方は、勤務先のルールを必ず確認 してください。利用者情報を外部 AI に送ることが禁じられている事業所が多いです。

「医師・専門家の代わりにはならない」を忘れない

便利な分、頼りすぎる人もいます。AI は「整理を手伝う相棒」止まり。最終判断は人間(自分、または専門家)が行うようにしましょう。

それでも AI に「相談しやすい」と感じるなら

人に言えない深夜の悩みを、誰にも知られず聞いてくれる相手は貴重です。正しく線を引けば、介護家族にとって心強いツール になります。

  • まずは個人情報を出さない練習から
  • 「これってどう思う?」の壁打ちに使う
  • 答えをそのまま信じず、ヒントとして受け取る
  • 重要なことはケアマネや医師に確認する

ご利用は自己責任でお願いします。AIサービスの規約や、勤務先のルールを確認した上で、自分なりのルールを決めて使ってください。

まとめ

こまり
こまり
えーっと、AIに介護相談する時のポイントは…
①一般論・文章下書き・愚痴はOK
②実名・住所・診断判断・法律判断はNG
③匿名化(「父」「ヘルパーさん」)を徹底
④学習データに使わせない設定
⑤最終判断は人間・専門家
こんな感じ?
とも
とも
完璧です。線さえ引けば、深夜にひとりで悩む時間が、少しラクになります。

AI は万能ではないけれど、「整理を手伝ってくれる相手」 としては優秀です。深夜の介護のしんどさを抱える方の、ちょっとした息抜きになれば嬉しいです。

AIに相談するときの安全ルール

□ 実名を書かない

□ 住所を書かない

□ 病院名を出さない

□ 「父」「母」で置き換える

□ 命に関わることは医師へ

□ AIの答えを鵜呑みにしない

※具体的な使い方やプライバシー設定は、各サービスの最新の利用規約を確認の上、自己責任でご利用ください。

🐾
とも 現役・主任介護支援専門員

現役のケアマネジャー(主任介護支援専門員)。在宅介護の家族に「ちょっと隣にいる人」がいたらいいなと思ってこのブログを始めました。猫のこまりとお届け中。

この人について →

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