退院前カンファレンスって何?家族が知っておくと安心なこと
入院していた親が退院することになった。その前に、病院から「○月○日に退院前カンファレンスをやります。ご家族もご参加ください」と声がかかる。
「行ったほうがいいのは分かるけど、何を話すの?」「家族としてどうふるまえばいい?」と戸惑うご家族が多いです。今日はそれを整理します。
退院前カンファレンスとは
退院後の在宅生活を、関係者で打ち合わせる会議です。
- 場所:病院の会議室か、ご本人の病室
- 時間:30分〜1時間ほど
- 退院の1〜2週間前に開催されることが多い
目的は、退院した瞬間から、必要な支援がすぐ動き出すように準備する こと。
誰が集まる?
主なメンバー:
- 病院側
- 主治医(参加しないこともあり)
- 病棟看護師、退院支援看護師
- 医療ソーシャルワーカー(MSW)
- リハビリ担当(理学療法士など)
- 在宅側
- 担当ケアマネジャー
- 訪問看護師(必要なら)
- 訪問介護のヘルパー責任者(必要なら)
- 福祉用具専門相談員(必要なら)
- 家族側
- ご家族(キーパーソン)
- ご本人(体調が良ければ)
つまり、病院チームと在宅チームの引き継ぎミーティング に家族が立ち会う形です。
どんな話をする?
ざっくりこんな順番で進みます。
- 病院から現状の報告:病名、現在の状態、治療内容、リハビリの進み具合
- 退院後の生活の見通し:自宅で気をつけること、医療処置の有無
- 在宅サービスの調整:訪問看護・訪問介護・デイサービスをどう入れるか
- 福祉用具・住宅改修の話:介護ベッド、車椅子、手すりなど
- 家族の役割と不安:誰が何をするか、心配なこと
- 緊急時の連絡先
「専門用語が飛び交って、なんの話か分からない」場面もあります。遠慮せず「それってどういう意味ですか?」と聞いてください。
家族が事前に準備しておくと良いこと
カンファレンスは1時間。せっかくの機会を活かすために、事前に紙にメモしておくのがおすすめです。
家族側の状況メモ
- 同居家族の構成
- 日中・夜間、誰が家にいるか
- 仕事の都合(介護にどれくらい時間を使えるか)
- 家の間取り(階段あり、トイレが2階、など)
- 経済的にどこまで自己負担できそうか
聞きたいことリスト
- 「夜中に体調が悪くなったら、どこに連絡すればいい?」
- 「お風呂はひとりで入って大丈夫?」
- 「食事はどんなものを用意すれば?」
- 「飲んでる薬の管理、家族がやる必要ある?」
- 「次の外来はいつ?」
- 「リハビリは続けたほうがいい?」
- 「在宅でも訪問看護は必要?」
メモを持っていけば、緊張しても聞き漏らしが減ります。
当日のふるまい方
- 緊張しなくて大丈夫。みんな味方
- 専門用語が出てきたら聞き返す
- 「ちょっと無理かもしれない」と思ったら正直に言う
- メモを取る、あとで家族と共有したい場合は、録音していいか確認してみるのもひとつです
特に大事なのが、「家族としてはここまでしかできない」を伝えること。
「夜中の介助は無理です」「平日昼間は仕事で家にいません」「お金はあまりかけられません」——こういう現実的な制約は、最初に共有したほうが、関係者みんなが現実的なプランを組めます。
退院後すぐの流れ
カンファレンスで決まったことが、退院後すぐに動き出します。
- 退院当日 or 翌日:ケアマネがケアプランの内容を確認
- 数日以内:福祉用具の準備・訪問看護・訪問介護のサービスがスタート
- 1〜2週間以内:主治医の最初の外来 or 訪問診療
「退院した、で家族放置」にはなりません。ケアマネが在宅の司令塔 として動いてくれます。
カンファレンスに参加できないとき
仕事や遠方で参加できない家族もいます。その場合は:
- 電話会議で参加(病院によっては対応可)
- 配偶者や別の家族に代理参加してもらう
- 後でケアマネに内容を共有してもらう
「行けないから諦める」じゃなく、何らかの形で情報が家族に届くように 調整してください。
まとめ
①病院と在宅チームの引き継ぎ会議
②家族も主役、緊張しなくていい
③事前に「家の状況」と「聞きたいこと」をメモ
④できないことは正直に伝える
⑤専門用語は聞き返してOK
こんな感じ?
退院後の生活は、最初の1か月が一番大変。だからこそ、退院前に 聞けることは全部聞いておく のが家族の安心につながります。
不明点や不安な点があれば、退院前の打ち合わせのときに、担当のケアマネジャーや病院の医療ソーシャルワーカーにご相談ください。
現役のケアマネジャー(主任介護支援専門員)。在宅介護の家族に「ちょっと隣にいる人」がいたらいいなと思ってこのブログを始めました。猫のこまりとお届け中。
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