薬の管理、どうしてる?親の飲み忘れ・飲み過ぎを防ぐ工夫 居宅療養管理指導というサービスも有効
なぜ、薬の管理はむずかしいのか
高齢の方は、複数の病院にかかっているケースがめずらしくありません。内科・整形外科・眼科、それぞれから薬が出れば、1日に10種類以上になることもあります。
しかも、認知機能が少し落ちてくると
- 「さっき飲んだっけ?」がわからなくなる
- 「飲んだ気がしない」のでもう一度飲む
- 薬を溜め込んで自分で調整する
といったことが起きやすくなります。
血圧の薬や血糖値を下げる薬などは、飲みすぎると体に影響が出ることがありますし、飲み忘れが続けば病気のコントロールが崩れることも。「薬の管理は大事」とはわかっていても、家族がすべて把握して毎食分セットするのは、長続きしないのも正直なところです。
まず試したい「一包化」という仕組み
一包化は薬局で対応してもらえます(費用は薬ごとに異なりますが、医師の指示がある場合は保険が適用されることもあります)。かかりつけ薬局に「一包化にしてほしい」と伝えてみてください。
「お薬手帳」は複数の病院をつなぐ橋
複数の病院を受診している場合、それぞれの処方を一冊のお薬手帳にまとめておくことが大切です。薬局が変わっても、全部の薬を把握してもらうことができます。
最近はアプリ版のお薬手帳もあるので、スマートフォンを使われている方は薬局スタッフに相談してみるのもいいと思います。
薬の管理に役立つグッズと習慣
曜日・時間ごとの「お薬ケース(ピルケース)」
100円均一でも売っているピルケースは、1週間分を曜日ごとにセットしておけるタイプが使いやすいです。家族が週に1度まとめてセットする習慣をつけると、毎日確認する手間が減ります。
「金曜日に翌週分をセット」など、曜日を決めてルーティンにするのがコツです。
アラームや「飲み忘れ防止ロボット」という選択肢
スマートフォンのアラーム機能や、市販のタイマーをピルケースと組み合わせるだけでも効果があります。「飲む時間になったら音が鳴る」という単純な仕組みが、記憶の補助として意外と力を発揮します。
飲んだらカレンダーに印をつける
シンプルですが、毎食後にカレンダーや手帳に「朝○」と書き込む習慣は意外と効きます。本人が自分でできるうちは、本人主体でやってもらうことで「飲んだかどうか」の会話のきっかけにもなります。
もし飲み忘れてしまったら
「飲み忘れに気づいた。今から飲んでいいの?」と迷うことがあると思います。薬によって、すぐ飲んでいい場合とそうでない場合があります。
そういうときは、かかりつけの薬剤師に気軽に電話で相談してみてください。「今日の昼の薬を飲み忘れました、どうしたらいいですか?」と聞けば、その薬に合った対応を教えてもらえます。「次の分と一緒に飲まないでください」「次の服用時間まで待ってください」など、薬ごとに適切な判断をしてくれます。
かかりつけ薬局があると、こういった相談もしやすくなるので、できれば1か所に絞って関係を作っておくのがおすすめです。
「訪問薬剤師」という選択肢
薬局の薬剤師さんが自宅に来てくれる「訪問薬剤師(居宅療養管理指導)」というサービスがあります。
- 薬の飲み合わせの確認
- 残薬の整理
- 一包化の提案・管理
- 認知症の方への声がけのサポート
といったことをしてくれます。介護保険と医療保険のどちらで利用するかによって条件が変わりますが、要支援・要介護認定を受けている方は、介護保険による「居宅療養管理指導」として利用できる場合があります。利用条件によっては医療保険で対応するケースもあります。
かかりつけ薬局に「在宅訪問はできますか?」と聞いてみると、対応できるかどうかを教えてもらえます。一人で全部管理しようとするより、こういった専門家に入ってもらうのも立派な選択です。
まとめ:薬の管理は「仕組み」に任せる
今日のポイントをこまりにまとめてもらいます。
薬のことで迷ったり、管理が大変になってきたと感じたら、担当のケアマネジャーや薬剤師などの専門家にご相談ください。一人で抱え込まなくていいんです。この記事はあくまで情報提供ですが、少しでもお役に立てたならうれしいです。
現役のケアマネジャー(主任介護支援専門員)。在宅介護の家族に「ちょっと隣にいる人」がいたらいいなと思ってこのブログを始めました。猫のこまりとお届け中。
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