施設見学で後悔しないために見ておきたいこと
まず「見学に行く前」に準備しておくこと
施設見学は、行けば何かわかる——というより、事前に「何を確認したいか」を整理しておくと、ぐっと収穫が多くなります。
チェックしておきたい項目を、あらかじめメモしておきましょう。
- 費用の内訳(入居時の一時金、月額の目安)
- 居室の広さ・共用スペースの様子
- 食事の内容や時間帯
- 医療との連携体制(看護師の常駐はあるか、など)
- 入居者の方の日中の過ごし方
これらはパンフレットや公式サイトにも載っていますが、実際に見て確認することで印象がぜんぜん違います。「書いてあること」と「実際にあること」を照らし合わせる気持ちで行くといいですよ。
見学中にこっそりチェックしたいこと
スタッフの表情と「声のトーン」
これは、わたしが施設見学でいちばん大切にしていることです。
そこで働くスタッフが、楽しそうにしているかどうか。
案内担当のかたではなく、ふつうに働いているスタッフをさりげなく観察してみてください。入居者の方に話しかけるとき、どんな声をかけていますか? 笑顔がありますか?
スタッフが笑顔でいられる職場というのは、それだけの環境が整っている職場です。余裕のない職場では、どうしても対応にも影響が出やすくなります。
だからこそ、スタッフが「ここで働いていて楽しそうか」は、ケアの質を見るうえで大切なサインだとわたしは思っています。
教育の「厚み」も見えてくる
スタッフの立ち居振る舞いには、その施設の教育の行き届き具合も表れます。
- 入居者の方を名前で呼んでいるか
- 声をかけるとき、目線を合わせているか
- ほかのスタッフへの声かけが、おだやかか
「丁寧に教えてもらった人は、丁寧にケアをする」というのは、職場でも同じです。リーダーやベテランスタッフの態度が、若いスタッフに伝わっていくので、チーム全体の雰囲気を見てみるといいですよ。
においと清潔感
正直に書きますが、においはひとつの大事な指標です。
介護の現場ですから、まったく無臭というわけにはいきません。でも、換気が行き届いているか、こまめに清潔に保たれているかは、においや室内の様子からわかります。居室だけでなく、トイレや共用スペースも見せてもらえると、よりリアルな印象がつかめます。
入居者の方の「表情」
案内の途中で、入居されている方の様子も気にかけてみてください。
日中、どんなふうに過ごしていますか? ぼーっとテレビの前に座っているだけ、ということはないですか? 活動やレクリエーション(体操・ゲーム・趣味の時間など)が実際に行われているか、見学のタイミングで確認できるといいですね。
「質問しやすい雰囲気」かどうかも大事
施設のかたに質問したとき、丁寧に・正直に答えてくれるかもチェックポイントのひとつです。
「それはちょっと……」「個別の対応は難しいですね」という答えが多い施設より、「こういう場合はこう対応しています」と具体的に話してくれる施設のほうが、入居後も安心して相談できます。
まとめ:施設見学は「雰囲気を感じる場」でもある
施設見学でチェックしたいポイントをまとめると、こんな感じです。
施設見学で確認したいポイントまとめ
- スタッフが楽しそうか・笑顔があるか(ふとした瞬間に注目)
- 入居者への声かけが丁寧か(教育の行き届き具合)
- スタッフ同士の雰囲気がよいか
- においや清潔感が気にならないか(換気・清掃の状態)
- 入居者の方が穏やかに過ごせているか(活動・表情)
- 質問への答え方が丁寧で具体的か
- 「ここなら安心できそう」と感じられるか
パンフレットに書かれた「充実したサービス」より、その場にいるひとたちの表情のほうが、ずっと正直なことを語っていることがあります。
最終的なご判断は、担当のケアマネジャーや専門家にもご相談いただきながら、ご家族みなさんで決めていただければと思います。見学に行く前に、ぜひこの記事を手元に置いておいてもらえるとうれしいです。
現役のケアマネジャー(主任介護支援専門員)。在宅介護の家族に「ちょっと隣にいる人」がいたらいいなと思ってこのブログを始めました。猫のこまりとお届け中。
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