在宅介護

介護保険のヘルパーに断られたら?自費ヘルパー・家事代行という手

介護保険のヘルパーに断られたら?自費ヘルパー・家事代行という手

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「草むしりをお願いしたら、それはできませんと断られた」
「父の食事は作ってもらえるのに、家族のぶんはダメって言われた…」

こんなふうに、ヘルパーさんに頼みごとを断られて、戸惑ったことはないでしょうか。
「冷たい」「融通がきかない」と感じてしまうのも、無理はありません。

でも、断られた理由はヘルパーさんの意地悪でも、制度が不親切だからでもありません。
介護保険は「本人が自分の暮らしを続けていくこと」を支えるための仕組みで、その目的に沿って「できることの範囲」が決まっているんです。だから、その範囲の外は別の手でカバーします。
今日は、断られた先に何があるかを、一緒に見ていきましょう。


とも
とも
こんにちは。今日は「ヘルパーに断られた」ときの話をしますね。戸惑った経験がある家族の方、多いと思うので。
こまり
こまり
えっ、断られることってあるの?ヘルパーさんって「お世話してくれる人」じゃないの?
とも
とも
うんうん、そう思いますよね。でも介護保険のヘルパーさんには、できることの「範囲」があるんです。範囲の外を頼むと、断らざるを得ないんですよ。ルールなので。
こまり
こまり
ルール…。でも断られたほうは、なんで?ってなるよね。
とも
とも
なりますよね。だからこそ、今日はその「なんで?」をちゃんと説明して、そのあとの選択肢まで話したいんです。

なぜ断られるのか?介護保険には「範囲」がある

自宅でお茶を飲みながら考える日本人女性

介護保険の訪問介護(ホームヘルプ)は、公的なお金が使われるサービスです。
だからこそ、使える範囲が法律で決まっています。

ひとことで言うと「本人の生活を支えること」が対象で、それ以外は保険の外になります。

具体的には「本人が自分でできない日常生活の援助」がベース。
身体介護(入浴・排泄・移動の介助など)と、生活援助(掃除・洗濯・料理・買い物など)が中心です。

ここで大事なのが、「本人の」という部分
家族全員のための家事や、本人以外に向けたサポートは対象外になります。

詳しい基本の話は 訪問介護ってなに?ヘルパーさんに頼めること・頼めないこと にまとめているので、合わせて読んでみてください。


こんなことが「介護保険の範囲外」になる

断られやすいのは、こんなケースです。

本人以外に向けたこと

  • 家族のぶんの料理・洗濯
  • 家族が使う部屋の掃除

本人の日常生活と直接つながらないこと

  • 庭の草むしり・植木の手入れ
  • 大掃除・窓ふき・換気扇の掃除
  • ペットの世話・散歩
  • 来客のための準備・接待

生活の外に出るサポート

  • 趣味の外出への付き添い(コンサートや旅行など)
  • 家族の用事の代わりに動くこと
こまり
こまり
うーん…草むしりも大掃除もダメなんだ。でもそれって、必要じゃない?
とも
とも
そうなんです、必要なんですよね。だから断られて困るわけで。でもこれはヘルパーさんが意地悪なわけじゃなくて、「保険が使える範囲のルール」なんです。ヘルパーさん自身は、できれば助けたいと思っていることも多いんです。
こまり
こまり
あ、ヘルパーさんが悪いんじゃなくて、枠組みの問題なんだね。
とも
とも
そうです、そこ大事。ヘルパーさんへの不信感につながらないようにしてほしいんです。そして、その「枠の外」は別の手で埋められます。

「枠の外」を埋める:自費ヘルパー・家事代行という選択肢

自宅で高齢者を笑顔でサポートするヘルパー

介護保険の対象外でも、自費(全額自己負担)で頼める「自費ヘルパー」や「家事代行」があります。

自費ヘルパーってどんなもの?

自費ヘルパーは、介護保険を使わない訪問サービスです。
保険のルールに縛られないので、保険では断られたことも頼めます。

たとえば:

  • 庭の草むしり・大掃除
  • ペットの世話・散歩
  • 家族のぶんの料理や洗濯
  • 趣味・外出の付き添い
  • 通院以外の外出同行

費用は事業所によって幅がありますが、1時間あたり2,500〜4,500円程度が目安感です。介護保険のように1〜3割負担ではなく、全額が自己負担になる点だけ、頭に入れておいてくださいね。

実は、同じ事業所が保険外メニューを持っていることもあります。
「保険でお世話になっているヘルパー事業所に、別メニューがある」というケースもあるので、一度聞いてみる価値があります。

家事代行サービスも選択肢のひとつ

民間の家事代行会社も使えます。
掃除・洗濯・料理などの生活援助に特化したサービスで、介護専門でなくてもOKな場合も多いです。

費用は事業所によってかなり差があります。
1時間あたり2,000〜4,000円程度の目安感ですが、地域・サービス内容・会社によって異なるので、複数比較してみてください。


「保険+自費」を組み合わせる考え方

保険サービスと自費サービスは、「どちらか一方」ではなく組み合わせるものです。

たとえばこんなイメージ:

やってほしいこと頼む先
入浴介助・排泄介助介護保険の訪問介護
日常の料理・掃除(本人分)介護保険の生活援助
庭の草むしり・大掃除自費ヘルパー or 家事代行
家族のぶんの料理自費ヘルパー or 家事代行
趣味の外出付き添い自費ヘルパー+介護タクシー(自費)

外出は「付き添う人(自費ヘルパー)」と「移動の足(介護タクシー)」をセットで考えると動きやすいです。通院などは介護保険の介護タクシーが使えることもありますが、趣味やお出かけは自費になります。

「保険で足りない部分を、自費で補う」という考え方です。
全部を自費にする必要はないので、使えるところは保険を使いながら、必要な部分だけ自費を組み込む、というのが現実的な落としどころになることが多いです。

こまり
こまり
なんか、うまく組み合わせれば「できないことだらけ」じゃなくなりそう!
とも
とも
そうなんです。「できない」で止まらず「じゃあ別の手は?」と動けるかどうかで、暮らしのラクさがだいぶ変わります。一人で段取りしようとせず、次に話すケアマネさんに相談するのが一番スムーズですよ。

ケアマネさんは「保険の外」も一緒に考えてくれる

「ケアマネジャー(ケアマネ)は介護保険の担当者」というイメージを持っている方が多いですが、
実は保険外のサービスを含めた生活全体の調整役でもあります。

「草むしりを断られて困っている」
「家族のごはんも一緒に作ってほしいんだけど」
こんな相談を持ちかけると、対応できる自費ヘルパーや家事代行業者を一緒に探してくれることがあります。

地域によって使えるサービスの種類も違いますし、費用感もまちまちです。
「保険外もひっくるめて、暮らしを整えるサポートをしてほしい」と伝えるのが一番です。


まとめ

こまり
こまり
整理すると、「断られる=できない」じゃなくて、「保険の範囲じゃない=別の手がある」ってことだね。
とも
とも
そうです。ヘルパーさんも、できれば助けたいと思っている。ただ保険にはルールがあって、その外は自費ヘルパーや家事代行で補えます。組み合わせれば、暮らしはちゃんと回ります。

今日の話をまとめます。

  • 介護保険のヘルパーには「本人の自立支援」に絞った範囲のルールがある
  • 断られるのはヘルパーさんのせいでも制度が悪いわけでもなく、「範囲のちがい」
  • 庭・大掃除・ペット・家族の料理・趣味の付き添いなどは保険外
  • その外側は、自費ヘルパーや家事代行でカバーできる
  • 同じ事業所が保険外メニューを持っていることもある
  • ケアマネさんは保険外も含めて相談に乗り、地域のサービスを紹介・調整してくれる

費用は事業所によって差がありますので、いくつか比較しながら検討してみてください。
最終的なサービス選びや費用の確認は、担当のケアマネジャーや各事業所に直接ご相談ください。

最近は、こうした保険外の介護を24時間体制で専門にやっている会社も増えてきました。下で紹介しているのも、その選択肢のひとつです。ただ対応エリアが決まっていて、全国どこでも頼めるわけではありません。お住まいの地域が対象かどうかを確かめたうえで、内容をよく見て、ご自身の判断でご利用くださいね。

「断られて終わり」じゃなく、「じゃあ次の手は?」と動ける選択肢が、あなたの手のなかにあります。

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とも 現役・主任介護支援専門員

現役のケアマネジャー(主任介護支援専門員)。在宅介護の家族に「ちょっと隣にいる人」がいたらいいなと思ってこのブログを始めました。猫のこまりとお届け中。

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