親の介護度って変えられるの?要介護認定の「更新」と「区分変更」
「もう少し介護サービスを使いたいのに、今の介護度では足りないかも…」 「逆に、状態が落ち着いてきたけど、このまま同じ区分でいいの?」
親の介護をしていると、こんなふうに今の介護度が気になってくることがあります。
じつは、要介護認定には有効期間があり、定期的に見直す仕組みがあります。 さらに、有効期間の途中でも状態が変われば申請できる方法も。 今日は「更新」と「区分変更」について、やさしく整理していきます。
介護度は「有効期間つき」、定期的に見直す仕組みがある
要介護認定(要支援1〜2、要介護1〜5)には、有効期間があります。 介護保険サービスを続けて使うには、有効期間が終わる前に「更新申請」をしておく必要があります。期限が過ぎると認定の効力もなくなるので、早めに準備しておくと安心です。
有効期間の長さは、初回か更新か、状態の安定具合などによって変わります。 数ヶ月から数年程度の幅がありますが、自治体や認定の状況によっても異なるので、具体的な期限は認定証や担当のケアマネジャーに確認するのが確実です。
更新申請の手続きは、初回の申請と基本的に同じ流れです。 市区町村の窓口(または担当ケアマネジャー経由)で申請し、認定調査・主治医の意見書・審査を経て、新しい介護度が決まります。
状態が安定していれば同じ区分になることもありますし、変化があれば区分が上がったり下がったりすることもあります。
期限の途中でも申請できる「区分変更」
更新時期を待たなくても、今の状態が認定を受けたときと大きく変わったときは「区分変更申請」ができます。
たとえば、
- 転倒・骨折で入院し、退院後に状態が悪化した
- がんなどで体調が大きく変わり、介護の必要が増えた
- 認知症の症状が進んで、以前より介護の手間が増えた
- 病気が回復して、思ったより元気になってきた
こういったタイミングが、区分変更を検討するサインになります。
区分変更の申請先は、更新申請と同じく市区町村の介護保険担当窓口です。 担当のケアマネジャーがいる場合は、代わりに手続きを進めてくれることもあります。
はじめての申請との違いは?
「要介護認定」には3つのタイミングがあります。
| 申請の種類 | タイミング |
|---|---|
| 新規申請 | はじめて介護認定を受けるとき |
| 更新申請 | 有効期間が終わる前 |
| 区分変更申請 | 有効期間の途中、状態が変わったとき |
「要介護認定の申請から認定まで」は、はじめて申請するときの流れです。 更新・区分変更は、その「次のステップ」として理解しておくとスムーズです。
手続きは誰に頼めばいいの?
担当のケアマネジャーがいる場合
もっとも頼りやすい窓口です。 有効期間の確認から申請書類の準備まで、ほとんどの手続きをサポートしてくれます。 「今の状態で区分変更したほうがいいか」という相談も、遠慮なくしてみてください。
ケアマネジャーとはどんな存在なのか、詳しくはケアマネジャーって何をしてくれる人?はじめての相談の前に知っておきたいことも参考にしていただければと思います。
まだケアマネジャーがついていない場合
- 市区町村の介護保険担当窓口
- 地域包括支援センター(地域の介護の総合相談窓口)
どちらでも相談・申請の受け付けができます。 「どこに連絡していいかわからない」というときは、まず地域包括支援センターに電話してみるのが一つの方法です。
認定結果に納得がいかないときは
申請の結果、「思っていたより区分が低かった」「実際の状態と合っていない気がする」と感じることもあるかもしれません。
そういった場合は、「不服申立て」(審査請求)という方法があります。期限は、結果を知った日の翌日から原則3か月以内で、窓口は各都道府県の介護保険審査会です。
ただ、不服申立ては少し時間がかかります。 結果が出たらすぐに担当のケアマネジャーや市区町村に「こういう状況なのですが」と相談してみるのが、まず最初の一歩です。
認定調査のときに実際の状況がうまく伝わらなかった可能性もあるので、次の区分変更・更新のタイミングで認定調査員にしっかり伝えることも大切です。
調査に立ち会うときに気をつけたいことは、認定調査に立ち会うときの5つのポイントでもくわしく紹介しています。あわせて読んでみてください。
まとめ:介護度は「変えられる」と知っておくだけで違う
今の介護度に「なんか合っていないな」と感じても、声を上げていい。 そのための仕組みが「更新」と「区分変更」です。
難しく考えず、まずは担当のケアマネジャーか地域包括支援センターに一声かけてみるところからで十分です。
ご注意 要介護認定の有効期間や手続きの詳細は、お住まいの市区町村や申請時期によって異なります。 記事の内容はあくまで一般的な説明です。具体的な手続きや期限については、担当のケアマネジャー・市区町村の介護保険担当窓口・地域包括支援センターにご確認ください。
現役のケアマネジャー(主任介護支援専門員)。在宅介護の家族に「ちょっと隣にいる人」がいたらいいなと思ってこのブログを始めました。猫のこまりとお届け中。
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